창작과 비평

「平和と包容」社会のための「過去史」問題の解決 / 鄭根植 [2019.10.16]

10月15日現在、「[現代史を見直す]過去史法案」の通過を求めて国会前で707日目の「無期限座りこみ」をしている人々がいる。ヒョンジェ福祉院の被害生存者である。彼らはキャンドル革命の力で成立した現政権が、自分たちの話を聞いてくれるだろうと期待したが、大統領の任期半ばが過ぎた現在までいかなる応答も受けていない。またも彼らが諦めるように、このまま放置すべきなのか。
 韓国の現代史は、産業化と民主化をともに達成したという成功神話の背後に、いつも暗い影を落としていた。国家暴力や社会的差別により被害を受けた人々の話を聞かねばならないという良心の声は、2005年「真実和解」委員会[正式には「真実和解のための過去史整理委員会」]を発足させた原動力だった。5年間活動したこの委員会は、被害者の長年の願いを聞きいれてかなり成果を上げたが、まだ手つかずの事件を無数に残したまま追われるように門を閉じた。解放後、半世紀以上も積み残された問題を5年という限られた時間で治癒するのは初めから無理だったかもしれない。一度きりの機会を逃した多くの人々は保守政権9年を耐えてキャンドルを掲げ、自らの無念さを晴らす機会の再来を願った。文在寅政権の成立は彼らに希望を抱かせたが、時間はむなしく過ぎていく。
 2005年当時でも、ヒョンジェ福祉院やソンガム院などのいわゆる「福祉施設」と呼ばれた収容施設の被害者は自らの苦痛を貧乏のせいで学ぶ機会がなかった者の宿命として受け入れ、政府や社会が解決すべき責務とはまだ思っていなかった。だが、キャンドルを経て国民すべてが主権者だという意識が高まり、彼らは自らの権利を覚醒するに至った。そして社会に、無念さを訴えはじめた。彼らにも「移行期の正義」という耳慣れぬ用語が近づいてきたのだ。
 実際、韓国社会はこの70年間想像できない暴力と人権侵害を経験した。世界的な冷戦の深化とともに登場した軍部主導の独裁政権、特に1970年代維新政権は強力な国家主導型の経済成長政策を推進しながら、民主主義に対する最小限の要求さえ受け入れなかった。そうした反面、4月革命を経験した後の市民社会は国家権力の反民主化に絶えず抵抗し、類例を見ない長期間の民主化運動を遂行した。この過程で、数多くの民主烈士と歴史の犠牲者が生じた。1970~80年代には、不法な拘禁や拷問が社会的争点として浮上し、人権と民主主義の重要性が社会的に学習された。このため、韓国現代史は世界的に注目されるほどの成功に比例して、清算すべき多くの課題を抱えるようになった。
 幸いにも、光州特別法を筆頭に民主政権期に過去史問題解決の基準が提示され、東アジアの多様な民主化運動にも大きな影響を及ぼした。これを通じて韓国という国家の品格が変わり始めた。しかし、長年の努力を通じた成果は9年間の保守政権期に崩れていった。「真実和解」委員会の調査や裁判所の再審などを通じて確認された真実が激しく揺さぶられる事態が何度も繰り返された。こうした後退を逆転させようとしたのが、まさにキャンドル抗争だった。
 新たに成立した文在寅政権は「国民主権のキャンドル民主主義の実現」を約束して南北間の対話を通じた平和を追求し、深刻化した貧富格差の問題を解決するために努力した。重点的に推進すべき国政課題のリストには、中断された過去史問題の解決も含まれた。「国民の目線に適う過去史問題の解決」の具体的政策として、「5・18光州民主化運動、済州島4・3事件などの完全な解決、国家の過ちによる被害者および遺族に対する国家賠償・補償、過去史の清算および社会統合の支援の推進」などを掲げた。だが、文在寅政権の発足後、この課題は足踏み状態にあり、積極的な推進の意志すらも疑われている。
 現在、国会には7つの過去史関連の法案が提出されて審議を待っている。遺骸の発掘、慰霊施設の建立、名誉回復、再発防止のための実効的措置が必要であり、新たに提起された問題に対する真相の究明作業が至急である。特に、「真実和解」委員会が活動した時期に提起されなかった収容施設の暴力と人権侵害問題は、真実を必ず明らかにしなければならない。こうした脈絡で、去る10月2日多様な国家暴力と「過去史」問題の犠牲者が国会に集まり、討論会を開催して決意を固めた。彼らは文在寅政権と現20代国会に対して責任を問うべきだと声を上げた。政府が問題解決の責任を国会に押しつけて、政府内では部署間で様子見しながら実効的な措置をとらないことへの失望を超えた怒りを表しはじめたのだ。
 国内の「過去史」問題は、最近歴史問題をめぐる日本との葛藤と密接な関連がある。私たちは日本政府に戦争責任と人権への感受性を強めるように注文してきた。人権と平和に基づく東北アジア共同体は、両国間の対話とともに基盤づくりが必要である。その基盤とは、まさにまだ解決されていない国内の過去史問題を積極的に処理することである。徹底した真相の究明と治癒、積極的な民主市民教育こそ、国際的な歴史の葛藤を解決する根源的エネルギーであるという考えをもつべきだ。過去の国家暴力による人権侵害を救済して「移行期の正義」を実現する場合、生きて動く政治共同体の本質的な意味が実現される。国家権力の誤用や濫用に対する省察と反省、そしてそれへの応分の回復努力を通じて包容的な国家が形成されていき、国際的な発言権を強化することができる。その出発は、名実相伴った「過去史」問題委員会の成立であろう。([]内は補注)

 

*本稿は、10月2日済州道議会4・3特別委員会とソウル大学社会発展研究所が共同開催した「韓国過去史の真相究明の現段階と共同解決案の模索」のための集会で発表された原稿をまとめたものである。

 

鄭根植(ソウル大学社会学科教授)

翻訳:青柳純一・青柳優子