창작과 비평

[特別企画] ハン・ガンの文学世界

創作と批評 206号(2024年 冬号) 目次

特別企画


ハン・ガンの文学世界



騒然とした韓国内の状況を横目に入ってきた、作家ハン・ガンのノーベル文学賞受賞のニュースは、みなの望外の喜びであり、韓国文学がこれまでに何をなしとげ、今後、何をしていくべきかをともに考えさせる重要な契機となった。今号ではノーベル文学賞受賞の特別企画を緊急に準備、「ハン・ガンの文学世界」を扱った4本の論文を掲載する。文学評論家のハン・ギウクは、ハン・ガンの小説が、通常の再現主義的な物語を突破しながらも、再現の重要性を保全する形で書かれていることを精巧に分析する。「呼びかけ」と「応答」という独特の観点のもとで、作品解釈をめぐる重要な論点を豊富に提示しており、今後の議論を期待させる。

文学評論家のペク・ジヨンは、1990年代半ばから30年に及ぶハン・ガンの小説世界を概観し、初期の悲劇的な世界認識と芸術家的な自意識が、歴史的な記憶の問題につながる過程を繊細に追跡する。ハン・ガンの文学が、人間存在の軟弱さや脆弱さに埋没するよりも、それを淡々と透視するとともに、世界との絆に向かって進む「心の動力」に関する物語であることを説得的に論証する。

ハン・ガン文学と韓国現代詩史の関係を具体的に点検した文学評論家のソン・ジョンウォンの論文も新鮮である。ハン・ガンの小説の中の場面と呼応する韓国現代詩史の痕跡をたどる過程も興味深いが、作家の「詩的な散文」が市民的徳性または良心という次元と繋がっていることを洞察するところは格別な深みを示している。

ミシガン大学アジア言語文化学科教授のユ・ヨンジュは、アメリカで韓国文学を教える立場から、私たちの外部の事情を、豊かかつ実感的に示している。韓国文学が海外研究者の間でも深く議論されているだけでなく、翻訳という障壁を越えて、若い文学徒たちと幅広く疎通していることを、興味深い事例や論評を通じて伝えている。


2〔対話〕韓国思想とは何か:創批韓国思想選の出版にあてて/ペク・ミンジョン、イム・ヒョンテク、ホ・ソク、ファン・ジョンア


連続企画「 K言説を模索する」は、『創作と批評』創刊60周年である2026年を迎えて企画された『創批韓国思想選』一次分出版を記念して、特別に〔対話〕のコーナーで行われることになった。西欧の言説の限界が議論される時点において、地球的な危機を突破し、文明の大転換の成就に韓国思想がいかに貢献できるかを、カトリック大学哲学科のペク・ミンジョン教授、成均館大学のイム・ヒョンテク名誉教授、円光大円仏教学科のホ・ソク教授、文学評論家のファン・ジョンア氏が議論する。 Kカルチャー、K文学に続いて、K思想とは何かが問われる現在、討論者らは韓国思想のアイデンティティとは何かを問う。他の異なる思想や哲学という単一の範疇で括ることができない韓国思想は、実践性や経世意識においてその独創性を見出すことができる。儒教的な国づくりを夢見てきた思想家たちはもちろんのこと、宗教思想、政治思想、文人、女性など、多様な分野の思想家が含まれたのが、今回の「創批韓国思想選」の格別な特徴である。地球的な難題が凝固した地点としての朝鮮半島が、むしろ新たな思想の水源になりうることを学ぶ契機となるだろう。